世界で生産されているインフルエンザワクチンをはじめとした不活化ワクチンには,チメロサールという保存剤がで含まれています.
チメサロールはエチル水銀を含んでいますが,水俣病などの健康被害が報告されているメチル水銀とは異なり,神経組織を始めとした臓器に取り込まれる割合は低く,その半減期も短く1週間未満(メチル水銀は半減期約1ヵ月半)です.現在のところ、ワクチンに含まれているような微少量では,実際的な健康被害の報告も,神経症状などを生じるといったような因果関係を証明する研究報告もありません.しかし水銀剤であるということから,世界でも安全性に対する問題点が議論されており,WHOは当面はチメサロールを可能な限り減量し,将来的には代換えとなる保存剤を開発し,これを完全にとり除くことを各国に向けて勧告しています.
わが国でも,減量の方向で努力が続けられており,現在市場に流通している製品には痕跡程度の量(0.004mg/ml〜0.008mg/ml)のチメロサールしか含まれていません.
本製品は,保存剤チメロサールの含まれていないインフルエンザワクチンです.
新宿イーストサイドたけうち内科
竹内惠理保
日付: 2013年9月19日 カテゴリ:未分類